2008年06月

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http://www.222.co.jp/netnews/article.aspx?asn=17339


最近、近視矯正にレーシック、またはイントラレーシック手術が流行している……ような印象がある。スポーツ選手や芸能人、その他、高い視力が必要な職業の人々が広告塔になって「体験談」を語ることで、レーシック手術が安全でかつ視力矯正のトレンドであるかのような宣伝がサイトなどでも目立つ。

レーシックというのは、そんなに万能で安全なものなのか?

かくいう私も、テレビやゲームやパソコンの世代であり、かなり強度の近視である。ならば、レーシックとやら、やってもいいじゃないか、という気になるではないか。


そこで、レーシック手術で有名ないくつかの眼科に問い合わせてみた。ところが、宣伝でいうほどバラ色ではなかった。

まず、レーシックは誰でもスンナリ受けられるものではない、ということを知らされた。長年のコンタクトレンズ使用で角膜が薄くなっている場合は不適、というのは経験者のブログなどにも書かれているが、実はもっと重大な禁忌事項があった。

強度の近視を、強い眼鏡で矯正したことなどが原因で、視神経の乳頭に陥没の所見があると、眼圧に問題がなくても(つまりその時点で緑内障と診断されていなくても)待ったがかかるのだ。

「眼圧が正常でも、正常眼圧緑内障という場合を警戒します。もし緑内障の可能性があったり、または緑内障と診断されている場合は、屈折矯正治療を受けてもよいという診断書が必要になります」(S眼科)イントラレーシック手術後は眼圧が下がる傾向にあるため、眼圧をコントロールしなければならない緑内障の診断の妨げになるからである。かんたんにいえば、手術によって緑内障の進行を見落としてしまうかもしれないわけだ。

緑内障といえば、近視よりも怖い失明の危機もある。この点は、レーシック手術を宣伝するサイトには決して書かれていないことだ。聞いておいて良かった。

また、40代以降で手術を希望する者には、こんな問題もある。

「レーシック治療では近視・乱視を矯正することは可能ですが、老眼は治療できません。既に老眼が始まっている方がレーシック治療を受ると、手元の細かいものなどを見る際には老眼鏡が必要となってくるデメリットがあります」(Kクリニック)

老眼が始まっていても40代ぐらいの近視の人なら、新聞を近づけることで裸眼で読むことができるだろう。ところが、術後はいうなればコンタクトをつけたに等しい状態になるから、遠くのものはよく見えるようになっても、逆に裸眼で近くのものを確認することができなくなる。いったん削った角膜は元に戻らないので、そうなってから「手術前の方が良かった」といっても後の祭りだ。

さらに、「矯正視力が十分出ていない場合には手術が難しい可能性が高くなります」と、手術による成果の「限界」もあると教えてくれたのはNクリニック眼科だ。近眼の誰でも、画期的に目が良くなるとは限らないというわけだ。

眼科によっては、レーシックやイントラレーシックが不適な場合、たとえば「角膜内リング」のような、白内障のような矯正を行うこともあるという。

ほう、代替案があるのか、と喜んだのもつかの間、A生命にその点を尋ねたところ、こう回答してくれた。

「レーザーによる矯正手術は、一般に医療保険の対象になります。つまり、レーシック手術は生命保険の医療保険に入っていた場合、所定の保険金が支払われます。ただし、それ以外の矯正術については、おそらくは他社もそうだと思いますが、支払いの対象にはなりません」

今度はコストの問題が立ちはだかるわけだ。

矯正手術は健康保険の対象になっていないため、すべて自費である。医療保険の保険金が出るかどうかの問題は大きい。レーシック手術をしようとした人が、手術不適と診断され、他の方法を受けたら保険金が出なかった、ということもあるわけだ。

さらに、レーシック手術は、一般に成人してから手術すれば、生涯その矯正視力が維持されるといわれるが、私のように、ツカサネット新聞への投稿等、パソコンを日常的に使う者は、かりに視力が矯正されても、また戻ってしまう場合もかもしれないという忠告もある。

もちろん、レーシック手術によるメリットも大きいから、多くの人が受けるのだろう。ただ、いずれにしても、、バラ色の宣伝に目を奪われず、どんなものにもメリットやデメリット、適不適があり、それらを総合的に考えなければならないということを改めて感じた。
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