レーシックだと削る角膜が足りない可能性があると書きましたが、イントラレーシックではフラップを薄く作ることが可能であるため、かなりの強度近視の人でも、視力矯正手術を受けることができます。
レーシックでは160ミクロンのフラップが必要なのに対して、イントラレーシックでのフラップ作成は100ミクロン程度です。よって、イントラレーシックを利用した場合、60ミクロンの余裕ができます。その60ミクロンが視力矯正手術では凄く大きいのです。その60ミクロンの余裕のため、イントラレーシックを利用してレーシックではできなかった重い度数や薄い角膜の人の視力矯正手術が可能となりました。
また、イントラレーシックの場合、厚さの誤差もほとんどなく、フラップを精密に作ることが出来ます。また、そのフラップ面はレーシックに比べて滑らかです。
フラップが薄く作ることができることで、結果として角膜面から内皮までの厚さを多く残すことができます。そうすると視力が安定するといういい面もあります。
ひとつ例を出して考えてみましょう。
−1Dの近視を矯正するのに削る必要のある角膜は12ミクロンです。その後は比例していきますので、−2Dだと24ミクロン、−5Dだと60ミクロンの角膜を削る必要が出てきます。
550ミクロンの角膜の人の場合、従来のレーシックで160ミクロンのフラップを作ると、250ミクロンのベットを残すためにはエキシマレーザーによる切除量は140ミクロンまでとなります。
この人の矯正度数がどれくらいだとレーシックが可能でしょうか?普通に計算していってみましょう。
−1D×12=12ミクロン
−2D×12=24ミクロン
−3D×12=36ミクロン
−4D×12=48ミクロン
−5D×12=60ミクロン
−6D×12=72ミクロン
−7D×12=84ミクロン
−8D×12=96ミクロン
−9D×12=108ミクロン
−10D×12=120ミクロン
−11D×12=132ミクロン
−12D×12=144ミクロン
この計算でいくと、角膜の厚さが550ミクロンの人の場合、−12Dの人はレーシック手術では視力が1.0程度に回復しないといえます。近視が治らないと言い換えてもよいかもしれません。
そうは言っても、実はー12Dの人ってほとんどいません。だから安心している人も多いと思います。
しかし・・・。
レーシックを受けようかどうか悩んでいるくらい視力が悪い人のかなりの割合がコンタクトレンズを装着していたことがあると思います。別に説明している箇所がありますので、詳細はそちらを参照してください。
コンタクトレンズ装用者はレーシック手術に不利になるという話を聞いたのですが?
コンタクトレンズ、特にハードを長期に使用している方は、その影響で角膜は10年で約50ミクロン程度削り取られて薄くなります。先ほどの550ミクロンの角膜を生まれつき持っていた人が10年間ハードコンタクトレンズを使用していた場合、角膜は50ミクロン減って500ミクロンとなります。上記式から見ると、−8Dの近視の人はレーシック手術を受けることができません。
このようにハードコンタクトレンズで角膜を削り取ってしまった人でもイントラレーシックであれば、手術が可能となります。フラップが60ミクロン薄くなるのですから、イントラレーシックであれば−12Dの人でも視力矯正が可能ですね。
もちろん、このような計算式だけでなく、信頼できる医師の判断が一番大切です。ただし、患者側で知識を持っておくことはとても大切です。大きな病院だと流れ作業のようにどんどんレーシック手術をしていくため、判断までの時間が非常に短いことが多いです。そういうときに、きちんとした知識を得ている人であれば不安な点にピンと来ると思います。
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